- 2022年3月24日
- 賃貸経営
【ペットと暮らす新しい住まいの形!】リノベーションが叶える、「ペット共生住宅」という考え方
コロナ前から少しずつ人気が高まり、コロナ禍で一気に需要の増えた「ペットと一緒に住める住まい」。
空室対策にも効果は抜群で、問い合わせの際に「ペットは可能ですか?」と仲介の担当に聞かれた不動産オーナーさんも多いのではないでしょうか?
需要の高い「ペット可物件」はそれだけでも他物件より有利ですが、さらに差別化を図って入居者に喜ばれる全く新しい「ペット共生住宅」の解説と、実際にどんな物件なのかを紹介していきます。
目次
1. 「ペット可」と「ペット共生」の大きな違いとは?
ペット可物件やペット可賃貸とは、「ペットと一緒に暮らすことを可能としている」分譲および賃貸の物件です。一口に「ペット可」といっても、はじめからペットの飼育を前提につくられた物件もあれば、付加価値を高めるために後からペット可にした物件もあり、ペット向けの特別な設備やサービスがないケースがほとんどです。
一方で、ペット共生住宅は、「ペットと暮らすことを前提に企画・施工された」賃貸および分譲物件のこと。一般的なペット可物件との大きな違いは、住居・共用部分にペットとの生活を配慮した機能や設備があり、さらに、1Fにトリミングサロンを併設したマンションや、しつけや飼育の悩みなどを専門家に相談できるサービスなどを備えているマンションもあります。
2. 需要高まるペット共生住宅。理由は3つの「不都合」
徐々に高まりつつあったペット可物件の需要ですが、コロナ禍でテレワークなどの働き方が改革が行われた関係で、こういったペット共生住宅、ペット共生マンションのニーズはここ2、3年でかなり高まってきています。
そんな中「ペット可物件」ではなくペット共生住宅の需要が高まっている背景には、室内飼育の増加に伴いペット可物件で感じた不都合なことが関係しています。
2-1. 飼い主にとっての不都合
まずは飼い主にとっての不都合から。ペット可物件にはペットを飼っていない人も住んでいます。ペットへの理解がない人や嫌いな人も住んでいるため、ある程度は気を遣いながら生活しなければなりません。また、「お散歩から帰って犬の足を拭くのが面倒。足洗い場があれば良いのに」といった設備面の不都合もあります。
2-2. ペットにとって不都合
ペットにはもっと切実な不都合があります。例えば、フローリングの床。犬はフローリングではうまく歩けず、滑ってしまいます。近年、足腰にトラブルを抱える犬が増加し、その原因の1つが「滑りやすい床ではないか」といわれています。また猫は、鋭い爪を使って高い所に登る習性があります。ところが最近の洋室には、高い所や登れる柱がありません。本来の習性を発揮できないのは猫にとってストレスです。
リフォームとは、原状回復をベースとして、設備の交換(例えば古くなったキッチンを新しいものに変えるなど)など部分的ではありますがより大規模な修繕工事のことを指します。
2-3. 賃貸オーナーにとっての不都合
「ペット可」にすることを不都合に感じるのは、貸主である賃貸オーナーさんも同じです。
ペット可にすることで空室対策には効果抜群ですが、問題は入居後の対応と退去後です。
「ペット可物件」というのは「ペットを飼っても良い物件」という意味合いなので、中にはペットを飼わずに入居している入居者さんもいます。
そのため、どうしてもペットを飼う上での音の問題やしつけの問題などが発生してしまいます。
また、退去時にはひどい使われ方をした場合、原状回復に時間と費用がかかり、大きな損失に繋がる可能性も否めません。
3. ペット共生住宅の設備
ペットとの共生(ともに生きること)を前提としたペット共生住宅には、ペットの健康を考えた設備や、ペットとの暮らしに便利な設備が施されています。物件によって設備の内容は異なりますが、ペット共生住宅の設備には次のような種類があります。
3-1. 室内設備
3-2. 室外設備
まとめ
ペットと暮らすことを前提につくられたペット共生住宅は、ペットと暮らしたい人にとって理想的な物件かつ、賃貸オーナーにとっても競合が少なくまだまだブルーオーシャンと言えます。
「ペット共生住宅」を始めるのはハードルが高いように思われますが、一度はじめてしまえば、空室になりづらい収入の要になる物件となってくれます。
もしあなたの物件で「ペット可物件」にするか迷っているのなら、いっそ「ペット共生住宅」も戦力のひとつとして検討してみてください。